マヤ遺跡探訪
UXMAL
ウシュマルはユカタン州ではチチェン・イッツァと並んで最も有名なマヤ遺跡で、古典期終末期から後古典期前期、およそ 800年から1100年にかけて、プーク地域の中心都市として繁栄しました。

ウシュマルは石碑などの文字資料が少なく詳しい歴史は不明ですが、壮麗な建築装飾を持つ建造物群はプーク様式遺跡中随一で、州都メリダから 南へ80Km弱、車で約1時間半と近く、96年には世界遺産となって世界中から多くの観光客を集めます。

ウシュマルへは何度か足を運んだので、一般的なコースから少し外れた所も含めてご紹介します。
                      画像 画像

   (訪問日 2000年8月19日、'02年4月14日、'03年9月21日、'06年11月16日)
画像
画像
 (Parte posterior de Pirámide del Adivino)

ウシュマルはチチェン・イッツァに次いで 50年代から遺跡の修復保存に着手され、世界遺産でもあり、遺跡併設の博物館に売店、レストランも整備された 遺跡公園になっています。

遺跡に入場すると直ぐに占い師のピラミッドの裏側に出ます。 所謂角ばったピラミッドではなく、円錐形をしています。  ピラミッドは普通四角い基壇を階段状に積み上げて作られますが、ここでは一段目と二段目の基壇が矩形ではなく楕円であり、しかも階段状ではなくスロープ状 に作られ、他に見られない特異な形状をしています。

画像
 (Lado este de Pirámide del Adivino)

占い師のピラミッドは、西向きに造られていて、1枚上の写真は裏側(東側)で、この写真は側面(北側)です。 両方ともガイドブックではあまり紹介されない角度ですが、下の西側正面の写真を含めて、全て同じ占い師のピラミッド の写真です。

高さ35mの五層のピラミッドで、一層目が20mと一番大きく、上の写真で大きく丸みを帯びた部分です。 ピラミッドの一番上に 造られたのが神殿Ⅴ、その右下でピラミッドの二層目から三層目にかけて西側に取り付けられているのが神殿Ⅳで、神殿Ⅳに向けて 鋭角的に正面階段が取り付けられています。

画像
 (Parte frontal de Pirámide del Adivino)
占い師のピラミッドの正面、一番ポピュラーな角度の写真です。              画像

ウシュマルには古くから語り継がれた伝説があり、ここに占い師の老婆と小人の孫が登場します。 南のカバーに 住んでいた老婆と孫ですが、ウシュマルの王と勝負する事になり、策を弄して王を打ち負かしてしまいます。  小人の孫はウシュマルの王となり、司法を司る為の総督の館、老婆の家として老婆のピラミッド、そして自らの住まい として占い師のピラミッドを造ったという事です。
画像
 (Escultura conocida como La Reina de Uxmal 〈es masclino !〉, Museo
                          Nacional de Antropología, D.F.)

占い師のピラミッドの向かいにある建造物の角に、口を開けた蛇から人面が出ている彫刻が 取り付けられています。(一枚上の写真の左上)

類似した彫刻がメキシコ市の人類学博物館に展示してあり(写真上)、「ウシュマルの女王」として知られていますが、 実際には男性で、向って左の頬には刺青があります。

画像
  (Escultura similar que se colocaba a un templo de Pirámide del Adivino,
                   Museo Regional de Palacio Cantón, Merida)

メリダ市の人類学博物館にも同様の彫刻があり、これは占い師のピラミッドの下部神殿に取り付けられていたもの で、人物像は丸メガネをつけたトラロック、メキシコ中央高原の雨の神です。

マヤでは雨の神はチャークで、占い師の ピラミッドの階段両脇にもチャーク像が上から下まで滝のように並べられていますが、こうしてテオティウアカンの雨の神 トラロックがマヤ遺跡にあるのは興味深いですね。
画像
 (Esculturas de Dios Chaac al lado de escalera principal de Pirámide del Adivino)

これは占い師のピラミッドの中央階段脇、雨の神チャーク像を下から見上げたところです。 この占い師のピラミッド、 昔は登る事が出来たようですが、現在では Prohibido subir. つまり登る事を禁ず、残念です。 上に登ると隣の 尼僧院が俯瞰できるのですが…。

画像
 (Palacio V y IV en la parte superior de Pirámide del Adivino)

さて、占い師のピラミッドの上の方です。 一番上の横に細長い神殿Vとその下のチェネス様式でお馴染みの蛇が 口を開けた入口を持つ神殿IVです。

画像
 (Palacio IV de Pirámide del Adivino)

神殿IVの拡大写真。  左右は雨の神チャーク像が上下に並べられていて、鴨居の上には目と鼻を模した彫刻が あります。

画像
 (Detalle de la fachada de Palacio IV)

鼻の部分を更に拡大してみると台座があって人物像が置かれていたようです。 人物像は無くなっていますが、 二人の人が四つん這いになって台座を支えていました。 神話上の人物か、神か、奴隷かわかりませんが、 兎に角細工は細かいです。

画像
 (Cuadrángulo de lo Pájaros)

下の方に目を転じると、小鳥の矩形があります。 占い師のピラミッドの一層目の神殿(かなり崩壊していますが)を東側にして、南北と西側に一層の建造物が あり中庭を囲むように矩形を構成しています。 建造物の鴨居の上の壁面装飾に、いろいろな形をした小鳥の 彫刻がはめ込まれているので、小鳥の矩形と呼ばれています。 この写真は南西角です。

画像
 (Cuadrángulo de lo Pájaros)

小鳥の矩形の北西角の写真です。 中庭の中央に、小さな基壇があり石碑の一部が残っていますが、彫刻は無く彩色だけ だったようです。 北西角の上奥に見える細長い建造物は、尼僧院の矩形にある東の建造物の 裏側になります。

画像
 (Arco de Cuadrángulo de lo Pájaros)

それでは尼僧院の方へ行ってみましょう。 小鳥の矩形の西側のマヤアーチの通路を通って行きます。

画像

尼僧院の紹介の前に、遺跡全体の地図を確認しておきましょう。          画像

ウシュマルの中心部は楕円の防塁に囲まれ、南北1Km、東西600mにも及びますが、この地図は南北を少し カットした中心部の中心で、占い師のピラミッド、小鳥の矩形、尼僧院の矩形は地図の右上になります。

地図は遺跡の調査を元に建造物を再構成したもので、実際にこのような形で全ての建造物が残されている訳ではありません。

        画像
         (Vista aérea por Google earth)

Google earth の空からの写真で現在のウシュマルの姿が確認できます。 地図に書かれた建造物でほぼ復元が完成して いるのは、占い師のピラミッドと小鳥の矩形、尼僧院の矩形、総督の館、亀の館くらいで、他は大ピラミッドが北側正面、 鳩舎の矩形は北側の部屋跡とその屋根飾り、そして墓場の矩形の西側の建造物に、くずれた球戯場くらいのもので、それ以外は 建物の残骸、瓦礫の山、あるいはジャングルの中に隠れています。

画像
 (Entrada principal de Cuadrángulo de las Monjas)

全てが発掘修復された訳ではないと書きましたが、それでも残されたもの、修復されたものから、ウシュマル遺跡の 素晴らしい建築物とその見事な装飾を見る事が出来ます。 金属器が普及しなかったマヤで、固い石を使って石灰岩を 加工したのでしょうが、1000年の時を越えて、その芸術性は現在でも強く訴えるものがあります。

写真は尼僧院の矩形の南の建造物の中央にある、広場への入口です。

画像
 (Huellas de mano que quedan en el techo del Arco)

尼僧院に入る前に、通路のマヤアーチの天井を見上げてみると、幾つもの手の跡が赤く残されています。 建築当時 のものだそうですが、どういう意味を持つのでしょう?

画像
 (Edificio Oeste y Edificio Norte de Cuadrángulo de las Monjas)

尼僧院の矩形に入りました。 まず、南の建造物の東端から、広場(65x45m)を見渡してみました。 左が西の建造物、右が北の建造物です。  東西南北4つの建造物ですが、北の建造物は中庭から7mの高さの基壇上に建てられ、西と東の建造物は2.5mの基壇上に、 そして南の建造物は中庭の高さに、とそれぞれ異なる高さに建てられ、視覚的な配慮が為されています。

画像
 (Edificio Sur de Cuadrángulo de las Monjas)

北東角から南の方を見渡してみました。 中央は中庭の高さに建てられた南の建造物(幅80m)で、建物の真ん中に入口のマヤアーチ が見えています。

画像
 (Detalle de la Fachada de Edificio Sur)

南の建造物は中央の入口の左右に4部屋づつ入口が口を開けていますが、各入口の上には、写真のようなマヤ民家の 上に雨の神チャークが載った彫刻が施されています。

画像
 (Edificio Este de Cuadrángulo de las Monjas)

これは東の建造物(幅50m弱)です。 この建造物の装飾も南の建造物同様、比較的シンプルで、5つある入口のうち、 中央の入口の上だけ上下3連のチャーク像があり、その左右および残り4つの部屋の入口の上に、8匹の双頭の蛇が台形を形作った 装飾が合計6つあります。

画像
 (Detalle de la Fachada de Edificio Este)

これが全部で6つある、8匹の双頭の蛇が台形を形作った装飾です。 上に行くに連れて蛇の胴体が長くなりますが、 8匹それぞれに、波打った胴体とその両脇に口を開けた蛇の頭が見えますね。 台形上部に取り付けられたマスクは、羽飾り をつけたマヤの神という説明と、ミミズクだと言う説明とありました。 どちらが正しいのか???

画像
 (Edificio Norte de Cuadrángulo de las Monjas)

これは北の建造物を東横から見たところです。 北の建造物は幅100mと一番大きく、中庭のレベルに左右に小神殿があって、 その小神殿に挟まれる形で幅30mの中央階段が取り付けられています。

画像
 (Detalle de la Fachada de Edificio Norte)

北の建造物の装飾を見てみましょう。 これは東端の装飾です。 写真の右側の角に上下に連なった雨の神 チャーク像があり、写真の左側には同じくチャーク像を平面に彫った装飾が見えます。 チャーク像は角も 平面も5つづつ並べられていましたが、一番上の像は崩れて不完全です。

画像
 (Lado poniente de Edificio Norte)

これは階段左脇の小神殿とその上の北の建造物の部分です。
装飾は規則性を持って造られているので、 装飾が崩れてなくなっている部分も含めて復元図が作られていますが、復元図によると平面処理された5連の チャーク像は7つあったようで、この内写真にある2つを含めて4つが現在残されています。

画像
 (Detalle de la Fachada de Edificio Norte)

5連のチャーク像の間には写真のようなマヤ民家を模した装飾があり、屋根の所に3つの双頭の蛇が配されて います。(写真では下の蛇の左側の頭が欠けています)  民家の入口下には背中合わせになった2頭のジャガーの 彫刻があります。 このマヤ民家は全部で6つあった筈ですが、残っているのはこの写真の民家のみです。

画像
 (Edificio Oeste de Cuadrángulo de las Monjas)
                                                      画像
西の建造物を見てみましょう。 東の建造物よりは少し大きく幅54mです。 装飾は繊細で個人的にはこの西の建造物 の壁面装飾が一番魅力を感じます。

画像
 (Detalle de la Fachada de Edificio Oeste)

これが西の建造物中央の装飾で、天蓋付きの玉座があって羽飾りをつけた貴族の頭部の彫刻があります。

画像
 (Detalle de la Fachada de Edificio Oeste)

これは7つある入口の右から二番目の上部装飾です。 3連のチャーク像の左右に帯のようなものが 伸びていますが、ガラガラ蛇の胴体です。

画像
 (Detalle de la Fachada de Edificio Oeste)

レース模様をバックに、ガラガラ蛇の頭と、尻尾の鈴の部分があります。

画像
 (Detalle de la Fachada de Edificio Oeste)

斜めから見てみました。 ガラガラ蛇が開けた口の中には人物像が彫られています。 頭の左上には ガラガラ蛇の尻尾の鈴が見えますね。

画像
 (Estela colocada en frente de Edificio Norte)

尼僧院はこれで終わりですが、写真は北の建造物の階段下に置かれた石碑です。 神聖文字が彫られて いますが、かなり風化しています。

画像
 (Edificio Oeste de Cuadrángulo del Cementerio)

尼僧院を後にして先に進みます。 一般の観光客は素通りしてしまう墓場の矩形に行ってみます。

墓場の矩形は北のピラミッドと東西と南の建造物からなりますが、ピラミッドは瓦礫の山に木々が 生い茂っており、東と南の建造物も同様で、辛うじて写真の西の建造物のみ屋根飾りと共に 残されています。 70-71年に調査修復が為されたようですが、あまり訪れる人もいません。

画像
 (Bajorelieve peculiar de una de las plataformas en Cuadrángulo del Cementerio)

ここで特異なのは広場にある4つの基壇です。 高さ 30cm 位の低い基壇ですが、髑髏、交差した骨、 神聖文字等で四方が装飾された異様な外見の基壇で、墓場の矩形の名もここから来ています。 髑髏ですが、頭飾りをつけていて、逆さになっているのはどう言う意味なのか?

画像
 (Calaveras, huesos y jeroglíficos esculpidos)

正面を向いた髑髏には目がありますが…。 ここは乾季で下草が刈ってあると基壇が見えますが、 雨季には下草で覆われて良く見えないかもしれません。


画像
 (Gran Pirámide, vista desde oeste)

一般の観光コースに戻り次に大ピラミッドへ向かいます。  大ピラミッドは、底辺80m、高さ30mのピラミッドです。  ここは正面のみが修復され、東西、南面は修復の手が加えられていません。  写真は正面(北面)を西側から撮ったものです。

画像
 (Fachada de Templo superior de Gran Pirámide)

かなり急な階段ですが、登ってみます。 写真はピラミッド上部にあるコンゴウインコの神殿です。  写真左隅、緑枠内に貼り付けたコンゴウインコの彫刻が、壁面全体に繰り返し嵌め込まれます。

画像
 (Escultura de Chaac en el interior de Templo superior)

神殿中央には部屋がひとつあり、中には大きなチャーク像がひとつ置かれています。

画像
 (Cuadrángulo de las Monjas y Pirámide del Adivino, Vista desde Gran Pirámide)

大ピラミッドからは北の方に、占い師のピラミッドと尼僧院の矩形が眺望できます。
ウシュマルの紹介によく使われるアングルです。

画像
 (El Palomar)

大ピラミッドを降りて、鳩舎の矩形の方へ行って見ます。 建物上部の屋根飾りに小さい四角の窓が沢山ある事から 鳩舎と呼ばれるようです。 これは鳩舎の矩形の北側の建造物ですが、残っているのはこの面だけで、他の面は 殆ど崩れた状態です。

画像
 (Un cuadrángulo al norte de El Palomar)

鳩舎の矩形の北側にはもうひとつ矩形の建造物群がありますが、地図上では名前がつけられていません。 でもこの辺りを散策すると崩れた建造物がそこかしこにあって、なかなか趣き深いものがあります。

画像
 (La Estructura Redonda)

上の無名の矩形の更に西側に、円形の建造物があります。 密林で全く見えませんでしたが、調査の為でしょうか 下草を刈った時にこの円形の建造物を見つけました。 縄が張られていて近づく事は出来ませんでしたが、 ここ迄来る観光客は殆どいません。 どういう目的の建造物だったのでしょうか?

画像
 (El Palomar)

鳩舎に戻って更にその奥を探索してみます。 中央のアーチを潜り抜けて南側に行きます。  聳え立った屋根飾りの上に小木が生えているのが見えますが、これを取り除くのは大変でしょうね。

画像
 (Vista panorámica desde El Palomar)

崩れた屋根飾り越しに占い師のピラミッドと尼僧院を望むこの写真、個人的になかなか気に入っています。

画像
 (Los Falos recuperados, desde Templo de los Falos ?)

更に南に道は繋がっていて潅木の中に建物の残骸が沢山ありますが、表示が無い為、どれがどの建造物なのか 全くわかりません。 地図では男根の神殿と言うのがあって、どれがその神殿なのかはわかりませんでしたが、 小さな屋根の下に回収された男根の彫刻が並べられていました、写真の通りです。

男根は豊穣と多産を願ったもので、ウシュマル以外でもチチェン イッツァやラブナー遺跡でも見かけました。

画像
 (Edificio desconocido en la zona sur de Uxmal)

これも南の方の遺跡の残骸ですが、どの建物か判別不能です。 マヤアーチの部屋も顔を覗かせていました。

画像
 (Edificio desconocido en la zona sur de Uxmal)

この建造物も判別不能ですが、多分老婆のピラミッドの辺りだと思います。 表示が全くありません。

画像
 (Un edificio al norte de plataforma de Gobernador. No aparece en el mapa)

さて、一般観光客のルートへ戻ってきました。 総督の館のある基壇の外、北側にある小建造物です。 地図には記載が なく、比較的最近修復された建造物だと思います。 写真右隅に階段の一部が見えますが、これを登ると総督の館にでます。

画像
 (Una pintura reproducida en el techo del edificio)

上の建造物ですが、中に入ると天井には朱塗りの壁画が復元されていました。 このフレスコ画の実物は首都の人類学博物館に 展示されています。

画像
 (Palacio del Gobernador)
                                                      画像
さて、ウシュマル遺跡、あと残るは総督の館とその周辺で、これは北東側から見た総督の館の全景です。  総督の館は長さ約 100m の大きな建造物で、細長い基壇上に築かれています。

この細長い基壇とその前の広場は、地図で見ると判り易いですが、巨大な基壇( 187m x 153m )に載っています。  この巨大な基壇は人工の基壇で、30万㎥を越す人工物を運び込んで 12m かさ上げした巨大な土木事業だったそうで、 ウシュマルの強大な権力が窺い知れます。

画像
 (Palacio del Gobernador y Trono de Jaguar Bicéfalo en frente)

総督の館を真正面から見たところですが、中央の横長の建造物に、同じ高さの小さめの建造物が左右にふたつ繋がり、繋ぎ目には 大きなマヤアーチのトンネルがあります。 トンネルは現在では塞がれていますが…

画像
 (Parte central de Palacio del Gobernador y Trono de Jaguar)

総督の館の中央部と、階段手前は双頭のジャガーが彫られた玉座です。 2つの頭は、人と神、政治と祭事の二面性を 表すそうです。

画像
 (Fachada de Palacio del Gobernador)

中央部の斜め横からの写真です。 壁面装飾の全体像を言葉で説明するのは難しいですが、全部で103個の チャーク像が細長い壁面を蛇が波打つように上から下へまた上へと横に並べて配置され、全体的に大胆な構図です。

画像
 (Fachada de Palacio del Gobernador)

総督の館の中央入口とその上の壁面装飾です。 この部分では波打つ一連のチャーク像は壁面上部に7つ左右に並んで います。 説明が貧弱で判り難いかもしれませんが…

画像
(Escultura de Gobernador de Uxmal)

更に拡大写真。 尼僧院の東の建造物と同様の双頭の蛇が8匹、台形状に上下に並べられ、その上に立派な頭飾りを つけたウシュマルの支配者の彫刻が置かれています。 波打つチャーク像が上部に3体並んでいます。

画像
 (Detalle de Fachada de Palacio del Gobernador)

建物の接合部のマヤアーチ部分です。 チャーク像と雷紋で見事に装飾されています。 プーク様式の壁面装飾の 傑作と言われています。

画像
 (Trono de Jaguar Bicéfalo)

広場の方を見返してみます。 5枚上の写真で玉座を見ましたが、玉座は写真のように四方に階段のついた方形の基壇 の上にあり、総督の館を前にして広場の中央にあります。

画像
 (Casa de las Tortugas)

総督の館の大基壇の北西角にある、亀の館です。 幅29mの簡素な造りですが、均整の取れた美しい建物です。  柱状の壁面彫刻の上に亀の彫刻が嵌め込まれている事から、その名がついています。

画像
 (Decoración de Tortuga esculpida)

亀も一体、一体甲羅の模様が違うようですが、写真のように手足、頭のついた亀です。 下左は現地に残るもの、下右は遺跡の博物館の展示です。

画像画像


画像
 (Juego de Pelota, vista desde Casa de las Tortugas)

最後に亀の館の辺りから見た、球戯場とその奥の尼僧院の北の建造物です。

画像
 (Pirámide del Adivino)

そして占い師のピラミッドの望遠写真です。

ウシュマル遺跡、超長編になりましたが、これで終わりです。 説明を書くのも一苦労でしたから、 読む方も大変だったと思います。



ウシュマル遺跡の南にはプーク街道と称される道が続いていて、 カバー、 サイール、 シュラパック、 ラブナーとプーク 様式の遺跡が続きます。 (下の地図参照) 1日で全てまわれるのでウシュマル訪問の際は是非お勧めです。

画像



画像   画像